アプリ、MA、生成AI――。変化の激しいマーケティング市場で、私たちが誇るもの、目指すもの

所属

マーケティング部・営業部 部長/F.H

略歴

モバイルサイト/アプリを開発するベンチャー企業へ新卒入社し、プロデューサーとして活躍。その後、現在では世界的に広まるECプラットフォーム企業で営業/マーケティング双方に従事し、ベンダーマネージャーやブランドスペシャリストとして勤務。その経験を活かし、グローバル展開する電機メーカーやキッチンウェアブランドではEC&デジタルマーケティングマネージャーに。その後、日系スタートアップのSaaS企業でセールスディビジョンマネージャーを務め、2024年8月にエンバーポイントへ入社し、営業部の部長を務める。2025年からはマーケティング部の部長も兼任。

マーケティング部と営業部、2つの部で連携し、“看板サービス”と“新規事業”を広めていく

――はじめに、マーケティング部と営業部の業務内容を教えてください。

マーケティング課題を抱える企業に当社を知ってもらい、メール配信システム『Mail Publisher』やマーケティングオートメーション(MA)ツール『Engage Cros』といったプロダクトをご活用いただけるようにコミュニケーションをとるのがミッションです。

その中で、新規顧客となる潜在層のリード獲得を担うのがマーケティング部です。その後に商談を行い、契約へ繫げていくのが営業部です。営業は、新規契約の後にも仕事が続きます。長期的なご利用を続けるための関係構築はもちろん、顧客単価を上げるアップセル、複数の商材をご利用いただくクロスセルといったものですね。

この「知ってもらう」「検討・契約してもらう」「長く活用してもらう」という一連の流れを統括するのが、マーケティング部と営業部の部長である私の役目です。

 

――マーケティング部と営業部は、繋がりが深いのでしょうか?

はい。まずはマーケティング部の中にあるインサイドセールスチームが、リード獲得後に商談のアポイントを獲得し、営業部へと繋ぎます。その後も都度、連携を図りながら業務を進めます。

もしかすると「マーケティング部と営業部の間には隔たりがあるのではないか……」というイメージがあるかもしれませんが、当社ではむしろ密に連携を取りやすいムードがあります。若手社員も含めて部を超えて相談やディスカッションをしていますね。

 

――マーケティングや営業において、エンバーポイントならではの面白さはどこにあると思いますか?

盤石な基盤を持つ看板サービスと新規事業、どちらも持っていることです。

16年以上にわたって市場でシェアを広げている『Mail Publisher』は、当社の経営を支える大きな柱になっています。一方で、アプリ開発サービス『App Publisher』や『Engage Cros』のように、業界のニーズを見据えた新規事業にもチャレンジしています。

私はこれまでにベンチャー企業と大手企業の両方を経験したため、安定成長を続けるサービスがあることの有難みを身にしみて理解していました。当社でも、看板サービスで着実に売上を作れるからこそ、新規事業の拡大にも安心して取り組めているのだと感じます。

近年、大きく揺れ動くマーケティング市場

――マーケティングと営業それぞれのキャリアを積んできたHさん。近年のマーケティング市場を、どのように捉えていますか?

壮大なテーマですね(笑)。特に当社の扱うCRM(顧客関係管理)の領域においては、普遍的なことと変化しているもの、両方があると考えています。

まず変わらないのは、お客様企業のマーケターのミッションです。商品やサービスを届けるにふさわしい消費者へ、適切なコミュニケーションを取り、ブランドのメッセージを正しく伝えることでファンやリピート顧客を増やすこと。そしてそれを通じて、売上や利益を上げることです。こちらは、今後も大きく変貌する可能性は低いのではないでしょうか。

その前提の上で変化しているのは、消費者とコミュニケーションを図るための「チャネル(手段)」です歴史としてはハガキやDMといった紙媒体が広まり、その後はEメールが普及しました。そして近年は、ショートメッセージやLINEなどのSNS、アプリのプッシュ通知など、チャネルが非常に多様化しています

 

――業界やサービス、ターゲットによって選ぶべきチャネルが変わるのでしょうか?

現状はそうとも言い切れません。例外はありますが、多くの企業に必要なのは「このチャネルに完全移行してCRMを進めよう」といった単純なことではなく、発信する情報の内容や場面などでチャネルを使い分けることです。どのチャネルをどのように使い、消費者との1対1のコミュニケーションをいかに実現するか。これは、各企業のマーケターの大きな課題のようです。イベントなどでマーケターの皆さんとお話すると、「チャネルは増えたが活用方法が分からず、運用も大変で困っている」という声をよく聞くんですそこに当社のビジネスの強みもあります。

そのため、当社のお客様企業のクロスセルも進んでいますこれまでご利用いただいていた『Mail Publisher』に加え、『App Publisher』や『Engage Cros』も取り入れて、守備範囲を広げるお客様が増えています。

 

――「メールはオワコン」という声もありますが、現在も『Mail Publisher』のようなEメール市場にはニーズがあるのでしょうか?。

はい、あります。理由はいくつかありますが、今回は二つ挙げますね。

まず先ほど触れたように、発信する情報や場面によってチャネルを使い分ける必要があり、メール配信がふさわしいシーンも多数存在するからです例えば、ECで販売する商品を発送したときに個別に消費者へ送る出荷完了通知は、まだまだEメールを活用する企業が圧倒的に多い印象ですね。

そしてもう一つ。Eメールではコンテンツをリッチに作ることができる、ということも大きな強みですHTMLによって文字のフォントや大きさなども調整できますし、動画や画像の埋め込みも可能です。発信したい情報を自由にデザインして消費者へ届けられるEメールは、まだまだ企業のニーズを叶えられるチャネルなんです

変化の激しい業界で生き残る、エンバーポイントの強み

――大きな転換期を迎えたCRM市場における、エンバーポイントの優位性を教えてください。

大きく三つあります。

一つは、マルチチャネルで支援できる点ですチャネルが多様化する中で、当社では『Mail Publisher』から『App Publisher』、『Engage Cros』まであり、他にも多岐にわたるプロダクトを取り扱っています。

私の知る限り、マルチチャネルをカバーしている競合他社は存在しますが、お客様にとって多機能すぎて使いこなせていないというお話を聞いたこともあります。しかしお客様の課題は特定のツールを導入することではなく、マーケティングや経営を成功させることなんですよね。

先日とある企業と『App Publisher』の商談を行った際に、「アプリを作るだけでなく、顧客のPOSデータや会員情報を連携させて、最適なコミュニケーションを図りたい」というご相談を受けました。こういった場合はMAツールが非常に有効ですから、『App Publisher』と『Engage Cros』を併せて、さまざまな角度からご提案できます。

 

――二つ目の優位性は何でしょうか?

二つ目は、当社が長年培ってきたノウハウです。

当社では、日本を代表する大手企業のメール配信サービスも支援しています。大手であれば、マーケティングツールを内製化することもできるでしょう。しかしそこには、専門的なシステム構築が求められるんです。というのもメールは「ただ大量に配信すれば良いもの」ではありません。送り先のドメインや環境によっては、送るタイミングでスパム扱いやブロックをされてしまうケースもあります。また、タイムセールや緊急連絡といったスピードを求められる配信において、「大量に送ることで膨大な時間がかかってしまう」と悩むお客様もいらっしゃいますね。

その点で、当社の『Mail Publisher』では独自の配信システムが構築されています各ドメインに合わせて最適な速度で配信しており、その到達率は99.9%以上です。また、毎時4,100万通という非常に高速な配信能力も誇っています。こういった実績があるからこそ、「エンバーポイントに任せれば安心だ」と信頼していただけるのではないでしょうか。

 

――絶大な製品力ですね! では、三つ目の強みは?

もう一つは、ツールを最大限活用するためのコンサルティングまでできることです。

当社の事業は、プロダクトを売るまでのご提案では終わりません。ツール導入後は、コンサルタントや運用支援部隊を中心にマーケティング支援を行い、それぞれのお客様のマーケティング現場や売上状況などの課題に応じて適切なツール活用方法をご提案します。

私はこれまで大手メーカー2社でもマーケターを経験し、あることを感じました。大手企業は、組織自体が大きく社内での交流は活発ですが、外部と情報交換しにくい、ということです。例えばマーケティング部で壁にぶつかっても、「このツールが自社に最適なのか」「他社はどう工夫しているのか」という情報を得られず、悩み続けてしまうんです。

そこで当社の出番です。マーケティングのトレンドや他社の事例などを交えて、適切な施策をご提案していくこのコンサルティング力は、当社の製品力をさらに強化しているのではないでしょうか。

「マーケティングを支援する企業」のマーケター、営業として

――近年はマーケティング市場でも生成AIが浮上しています。今後のマーケターや営業の在り方をどうお考えですか?

今後も、マーケターや営業の使命は変わりません。

「AIに自分の仕事が奪われるかもしれない」と懸念するマーケターも多いのではないでしょうかしかし私からすれば、これは今に始まったことではありません私は、いまや世界的なECプラットフォームを作りあげた企業に所属していたことがあります。そこでは当時からあらゆるものが自動化されていて、「いつか自分の仕事がなくなりそうだ」と焦りました。

そこでマーケターや営業に求められるのは、マーケティングの原点に立ち返ることだと考えています。AIに取って代わられるのは、マーケターや営業の仕事の本質ではないからです。

例えば、各企業の伝えたいブランドメッセージをうまく捉えなければ、消費者とのコミュニケーションは成功しません。また一方で消費者のニーズは多様化していて、その変化と向き合うのも大切です。その上で、「お客様のニーズに応えること」にとどまらず、「当社の知見を踏まえてご提案、ディスカッションすること」は今後も欠かせないでしょう。

そうそう、世界的に有名なデジタルマーケターの有識者も現在、初心に帰ってドラッカーのマーケティング論を再読しているそうですよ。このように「考えて新たなものを生み出す」という仕事は、これからも人間に求められる仕事だと思います。むしろ「考えることを止めてはならない」と感じています

 

――その上で、エンバーポイントのマーケターや営業に求めるものは何ですか?

たくさんありますが……、「質問力」はその一つだと思いますお客様の要望を聞くのではなく、現状や悩みを一つひとつ洗い出し、考えに考えて、最適なツールや施策ご提案するのが私たちの仕事です。

それこそAIの普及もあり、近年は「すぐに正解を知りたい」という人も多いと聞きますが、当社の仕事ではそんなに簡単に答えは出ませんから、大変ですよ(笑)。 すぐに結論が見つかる仕事ばかりしていたら、面白くないですしね。

 

――エンバーポイントでは、2024年から自社のマーケティングも強化していますね。

はい。2024年の1年間は、マーケティング体制の再構築が求められていたと理解しています。しかしまだまだ課題はたくさんあり、仕組みの整備など、やらなければならないことが山積みです

一見大変と思うでしょう?(笑) でも、マーケティング部や営業部のメンバーは、むしろ積極的に前に出て、その道を開拓していますねこうして愚直に挑み続けるみんなの姿勢は、部長として本当にありがたく、誇らしいとも感じています。

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