マーケティングから経営まで。MA営業で身につく、総合的なビジネススキルとキャリア
所属
エンバーポイント株式会社 営業部 営業第2グル-プ Field Sales チーム/H.S
略歴
ビル管理会社での勤務を経て、靴職人を目指してイタリア・フィレンツェへ留学。帰国後はセールスのスキルを身につけようと、宇宙・航空関連製品の輸入商社にてルート営業に挑戦。新規開拓や提案力の求められる営業を志し、2014年にエンバーポイントの前身であるエクスペリアンジャパン株式会社に入社。途中、分社化により別会社に在籍したのち、2022年10月にエンバーポイントへ入社。
次に目指したキャリアは、「自分らしい営業」ができる場所
――Sさんは、ルート営業から新規開拓営業へ転身したんですね。
はい。前職も充実していましたが、次第にキャリア志向が変化していきました。ルート営業を経験する中で、新規開拓にもチャレンジしたくなって。そして何より、「自分ならではの価値を提供できる営業になりたい」と考えたんです。そして、当社のマーケティングオートメーション(以下「MA」という)営業に辿り着きました。
――改めて、エンバーポイントでのMA営業について教えてください。
主に、当社のMAツール『Engage Cros』を新規のお客様へご案内しています。また当社のメール配信システムである『Mail Publisher』など、すでに当社製品をご利用いただいているお客様へ、『Engage Cros』へとアップグレードする新たなご提案も行っています。その他、販売代理店やベンダーといった社外のアライアンスパートナーとの窓口も、私が担当しています。
――お客様は、どのような悩みを抱えていることが多いですか?
大きく分けて二つあります。
一つ目は、マーケティングの現場に立つ方々からのお悩みです。「複数の配信システムを一つのMAツールにまとめて管理したい」といったご依頼はもちろん、「マーケティング部門のメンバーが使いやすいツールを導入したい」といった声もよくいただきますね。
多くのMAツールは機能を豊富に備えた製品が多い反面、その全ての機能を活用している企業は稀です。せっかく高性能なツールを導入しても、ほとんど使わない機能があるのはもったいないことです。カスタマイズできる製品もありますが設定が難しく、社内のシステム部門へ依頼しなければならないものも多いことがわかっています
二つ目は、企業のトップ層からいただく経営課題ベースのご相談です。たとえば、「MAツールを導入し、ECサイトの売上をアップさせたい」といったご要望です。また近年は「データの利活用」もトレンドで、こちらを積極的にマーケティングへ取り入れたいという声も聞きますね。
――そういったニーズに、『Engage Cros』の営業が応えられることは?
まずはやはり、製品力で貢献できています。『Engage Cros』は早く確実に届ける高度な配信性能と、使いやすい操作画面で複雑なシナリオも簡単に作成できるため、「マーケターが考えた施策をイメージ通りに実施できる」と非常に喜ばれています。
そして営業として、提案力も大切にしています。商談では、ただ機能性をアピールするわけではありません。マーケティング面や経営面の課題をきちんとヒアリングし、「『Engage Cros』ではこのようなお手伝いができます」と、企業それぞれに合った活用方法を自分自身で考え抜くんです。
“自社製品を次々と売る”というより、“自社製品を通じて、マーケティングや経営を支援する”。当社にはこのスタイルが根付いています。

『Engage Cros』の成長も、お客様との関係も、ずっと続いていく
――製品力だけでなく、提案力でも勝負できるのがこのお仕事なんですね!
さらに社内のソリューションコンサルティング部と連携すれば、提案の質は各段に上がります。当社はメール配信市場で長年シェアトップの座を守りながら(※)、実績を積み上げてきました。そのデータをもとに、より再現性の高いご提案ができるんです。
コンサル要素も交えながら、商談の時点で上流部分からディスカッションする。このような形でMAツールを提供できるのは、当社の強みだと思います。
――エンバーポイントのMA営業を象徴するプロジェクトを教えてください。
とある大手宅配サービスを手がけるお客様へのご提案でしょうか。それまで主流だった紙媒体での注文からWeb注文へ移行したところ、利用率・客単価が下がってしまいました。宅配EC利用者とのOne to Oneのコミュニケーションを強化して、LTVをアップさせるため、、MAツールを導入したいとご提案依頼を受けました。またこのお客様は事業の歴史が長く、過去の購買データも豊富な分、そのデータの活用方法にも悩んでおられましたね。
そこでシステム側のコンサルメンバーに入ってもらい、貴重なデータの数々をどう駆使していくかを提案しました。また、提案スコープの中には当時の弊社サービスでは対応できないWeb接客機能も含まれていましたが、先ほど触れたアライアンスパートナーの中にWeb接客サービスを扱う企業がおり、サービスを連携できると考えたんです。
そうしてこのプロジェクトでは、社内外のネットワークを駆使しながら、『Engage Cros』でできることをフルパッケージで提案・導入できました。
――『Engage Cros』は社内でも新しいサービスですが、営業は大変ではないでしょうか?
どちらかと言えば、製品を一緒に育てていく醍醐味のほうが大きいのではないでしょうか。
お伝えしてきたとおり、すでにお客様には独自の価値を提供できています。しかし、『Engage Cros』はまだまだ絶賛成長期です。日々機能追加が考案され、1~2ヶ月おきのスパンでアップデートされています。その開発には、営業の私たちがキャッチしたお客様のニーズも取り入れられているんです。
――今後、お客様にますます喜んでもらえる製品になりそうですね!
そうですね。製品が成長していくことで、お客様との長期的な関係も続いていきます。まず既存のお客様には、「こんな機能ができたんです!」と、新たなマーケティングの在り方を提案できます。また当社では、過去にアプローチした企業から数年後にお問合せいただくことも多くて。再び当社をご検討くださった企業へ、さらに進化した『Engage Cros』をご紹介し、導入に至ったこともあります。

多方面のナレッジを吸収することで、キャリアの可能性は広がる
――ここまでのお話だけでも、MA営業は多くのステークホルダーと関わっていることが分かりますね。
はい。社内の他部門や社外のアライアンスパートナー、そしてお客様。たくさんの関係者との繋がりは、営業の私にとって大きなプラスになっています。
その一つとして、提案の幅が広がりました。例えばベンダーと関わる中で、Web接客システムやCDP(顧客データプラットフォーム)といった他社サービス、そしてその活用方法をたくさん知ることができました。すると、「このお客様の売上を上げるには、あのサービスとの連携が効果的なのではないか」などと新たなアイデアが生まれるようになったんです。
――さまざまな方面の知見が、営業としての活躍にリンクしているんですね!
はい。おかげで私自身もビジネススキルを磨くことができました。社内のメンバーと関われば、システム領域のことからコンサル的な素養まで培うことができます。また商談では、マーケティング部門やシステム部門の担当者の他、経営層の方と商談することもあるため、経営知識も必要になります。
キャッチアップするのは大変ですが、こういった知見を活かせば、キャリアパスの選択肢も広がっていくと思います。実際に社内では、営業からマーケティング部門や営業企画へ転身したメンバーもいます。
――Sさんも、キャリア志向は変わりましたか?
私はこれからも、営業としてキャリアを進めていくつもりです。ですがやはり“製品を売る営業”から、“製品を通じて企業の成長を支える営業”へとシフトできたことは嬉しい変化でした。この場所で「自分だからこそ提供できる価値」をさらに模索し、今後もお客様に寄り添っていきたいと思います。
こういった環境を楽しめる方には、ぜひ当社のMA営業に挑戦してもらいたいですね。ステークホルダーを巻き込みながら、お客様ともスクラムを組んで「一緒に成長しましょう!」と突き進める方、お待ちしています。
※『Mail Publisher』Eメール配信システム市場No.1 /デロイト トーマツ ミック経済研究所調査:CRM・BIパッケージソフトの市場展望2008~2010年度、CRM実現のためのITソリューションマーケットの現状と展望2011~2014年度、クラウドサービス(SaaS・ASP)市場の現状と展望2015年度、クラウド型CRM市場の現状と展望2016、2017年度版、クラウド型CRM市場の現状と展望2018年度版<2018年12月14日発刊>、マーテック市場の現状と展望2020 クラウド型CRM市場編<2020年2月10日発刊>、マーテック市場の現状と展望2021年度クラウド型CRM市場編 <2021年5月25日発刊>、マーテック市場の現状と展望2022年度版クラウド型CRM市場編(第6版)<2022年9月9日発刊>、マーテック市場の現状と展望2023年度版クラウド型CRM市場編(第7版)<2023年12月11日発刊>(https://mic-r.co.jp/mr/02970/)、マーテック市場の現状と展望 2024年度版 クラウド型CRM市場編(第8版)<2024年12月12日発刊>(https://mic-r.co.jp/mr/03290/)